完結した貞本エヴァで、予想だにしていなかった展開がありました。最終巻であるコミック14巻の追加エピソード夏色のエデンにて、真希波マリというキャラクターが登場したのです。
新世紀エヴァンゲリオン 14巻 『旅立ち』 プレミアム限定版
『夏色のエデン』設定
・舞台 1998年
・『真希波マリさん』とユイから呼ばれていた
・年齢 16歳
・碇ユイの後輩
・碇ユイを好き(どういう意味でかは不明)
・ユイに髪を結ってもらいメガネをもらった
・『ゲンドウ君』と呼んでる
・イギリスへ留学していった
貞本義行さんはいつだったか、「マリがコミック版に出ることはない」と言っていましたが、それをいい意味で裏切ってくれた形になります。
さて、注目はマリが貞本エヴァに登場したということよりも、その年代設定にあります。なんと登場しているのが1998年。まだシンジたちが生まれる前です。
これにより、マリに関するある噂が現実味を帯びてきました。それは、マリがゲンドウ世代の人物であったのではないかというもの。
根拠として、
①冬月の持っていたユイの写真に、アスカ/マリと共通点のある人物が写っていたこと
②昭和生まれのような言葉をよく話す。
③「ゲンドウ君の狙いはこれか」とまるで世代が一緒のような口調
④アヤナミレイ仮称に対して「オリジナルはもっと愛想があった」発言
というものがありました。
さらに、これに「エヴァの呪縛」を合わせることにより、マリがゲンドウたちと同世代である可能性が一気に高くなっていました。
エヴァの呪縛とは、:Qで初めて登場したキーワードで、エヴァパイロットたちが14年の間、外見的にまったく歳をとっていなかったことに対してアスカが口にした言葉です。しかし、その具体的な内容については一切明かされていません。
さて、マリについてももちろん、:破の時と全く外見が変わっていません。それどころか、:破で登場した時の外見ですらも既にエヴァの呪縛の影響を受けていた可能性が非常に高くなりました。
新劇場版では西暦が何年なのか、そもそも西暦なのかも明かされていないですが、とりあえず年齢的には旧世紀版(新世紀エヴァンゲリオン)と同じものと考えて説明します。
「夏色のエデン」1998年時点でマリは16歳。1998年/2015年のそれぞれの各人物の年齢をまとめてみました。 (新劇場版は年代不明だが旧世紀版と同一設定であると仮定)
1998年 / 夏色のエデン
マリ 16歳
ユイ 18歳
ゲンドウ 31歳
リツコ 13歳
ミサト 12歳
加持 12歳
2015年 / :序 / :破 / シンジがエヴァパイロットになった年
マリ 33歳
ユイ 35歳(生きていれば)
ゲンドウ 48歳
リツコ 30歳
ミサト 29歳
加持 29歳
シンジ 14歳
アスカ 14歳
2029年 / :Q
マリ 47歳
ユイ 49歳(生きていれば)
ゲンドウ 62歳
リツコ 44歳
ミサト 43歳
加持 43歳(生死不明)
シンジ 28歳
アスカ 28歳
2015年時点でマリは33歳(エヴァの呪縛で姿は16歳当時のまま)、ミサト・加持の4歳先輩、シンジ・アスカの19歳先輩。さらに14年後、28歳のシンジやアスカ達と共にいたマリは47歳…ということに。
:序の原画集か記録全集の絵コンテに、:破予告のマリのシーンで『ゲンドウと同じ仕草で眼鏡をなおす』とメモられていたのを思い出しましたが、もし共通でマリがすべてのエヴァ世界に存在しているとすれば長年にわたる壮大な伏線回収が完了したことになります。
ちなみに、新世紀エヴァンゲリオンの人類補完計画が起きなかった世界の3年後を描いたANIMA(小説)には、『マリ』という猫耳ロリ少女が登場しますが、もし貞本エヴァ同様に真希波マリが存在していたとすれば、その遺伝子を用いたコピー体である可能性も0ではありません。
ただし、あくまでも貞本エヴァは新劇場版とは基本的にパラレルワールドの関係にあると思われるので、ただのゲスト出演のようなものかもしれません。
前のページへ|次のページへ